久留米絣について
久留米絣について
久留米絣は、1788年(天明8年)筑後国御井郡久留米
通外町(現在の久留米市)に生まれた井上 伝によってう
まれました。井上 伝は、ある日何度か水をくぐって色
あせた衣服に白い斑点がついているのに気づき、その粗
けずりな美しさに魅せられます。そこでその衣服を解き
糸の白黒にならい白糸でくくり、藍で染めて乾かし、く
くり糸を解いたあとはた(機)にのせてみました。そして
仕上がった不思議な魅力をもった織物は、所々かすれた
ように見えることから、「加寿利」と名づけられました。
この織物が久留米絣の始まりと伝えられています。
久留米絣の特徴
久留米絣の特徴は、何といっても肌ざわりの良さ
です。生地は綿100%で、洗えば洗うほど柔らか
くなり、また柄がくっきりと映えてきて、特に白い
部分はより白くなります。最近は色が落ちることも
ほとんどなくなりました。また、久留米絣は糸のう
ちに染めて織り上げますから表裏がありません。要
するに色がついている所が染めてある部分で白いと
ころが染めてない部分になります。以前は久留米絣
というと、和装向きのイメージがありましたが、最
近では洋服に仕立てる方のほうが多くなり、普段着
には最適と、おっしゃる方が増えています。これも
久留米絣のもつ肌ざわりの良さがもたらしていると
思われます